タワーマンションといえば、高層階からの素晴らしい展望などをイメージしがちですが、タワーマンションの低層階には、低層階ならではのメリットがあります。
このページでは、タワーマンションの低層階に住むメリット、デメリットを紹介します。
何階までが低層階なのか
タワーマンションの低層階の話をするにあたって、まず、「何階までが低層階なのか?」という疑問が出てきます。
実際、何回以下が低層階なのかというはっきりとした定義はなく、「高層階・低層階」で分けて下半分が低層階だ。とか、「高層階・中層階・低層階」で分けて下3分の1が低層階だ。とか、15階以下、10階以下、5階以下だとか、人によって違います。
低層階の定義がバラバラでは話に矛盾が生じたりするので、このページでは、できるだけ階数の目安を記載するようにします。
タワーマンション低層階のメリット
価格が安い
タワーマンション低層階の最大のメリットは、価格が安いということです。
タワーマンションの低層階と高層階で、似たような間取りの部屋でも数百万円~1000万円程度の価格差は出てきます。
おおよその価格差の目安は、1階あがるごとに30万円~50万円ほど高くなっていきます。
30階違えば1000万円ほどの差がでてきます。
その差額の分だけ高層階に魅力を感じるかどうか。は個人の価値観ですね。
利便性が高い
タワーマンションの低層階は、短時間でエントランスまで出ることができ、高層階よりも利便性が高いです。
高層階だと、通勤の時間帯はエレベーター待ちでエントランスにたどりつくまで15分以上かかる。。ということもありますが、低層階はエレベーター待ちの時間が短い(途中で止まる階が少ない)ですし、最悪階段で降りることもできます。
タワーマンションは、駅チカの便利な立地の物件が多いですから、その便利さを最大限発揮するには、低層階の方がおすすめです。
災害時の不便が少ない
タワーマンションの低層階は、地震や火災の時に避難がしやすく、またその後の不便も少なくて済みます。
高層階でエレベーターが止まってしまったら、どうなるかは想像がつきますよね。何十階も階段で往復するなど、考えたくもありません。
その点、低層階であれば階段での移動も許容範囲内であり、体への負担は高層階に比べれば圧倒的に楽です。
また、地震の時の揺れも高層階よりは小さくて済みます。
共有スペースは同じ
タワーマンションには、ジムやプール、パーティールーム、シアタールームなど、さまざまな共有スペースが充実しています。
高層階よりも安い価格で購入したとしても、共有スペースは同じように使うことができます。ちょっとお得感がありますよね。
税金が安い
平成29年に新築されたタワーマンションから、階数によって固定資産税が変わってきます。
高層階ほど高く、低層階ほど安くなるように改正されました。
高くても年間1~2万円程度の差ですから、それほど大きな違いではありませんが、これまでは階数にかかわらず一律だったのですが、これからは低層階の方が安いので、これも低層階のメリットになりますね。
このように、タワーマンションの低層階には、価格が安い以外にも色々なメリットがあります。
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タワーマンション低層階のデメリット
さて、タワーマンション低層階のメリットを紹介しましたが、デメリットも紹介しておかなければいけません。
続いて、タワーマンション低層階のデメリットを紹介します。
眺望が悪い
これは真っ先に思いつくデメリットですよね。タワーマンションの低層階は、高層階よりも眺望は悪いです。
当たり前過ぎてタワーマンションの低層階を検討している人ははじめから眺望は期待していない人が多いと思うので、デメリットにもなりえないかもしれませんね(笑)
私が営業をする時は、周辺の建物の高さによっては、10~15階程度でも十分に眺望が良い物件もあるので、少しは眺望も欲しい。という方は、10~15階程度も検討することをおすすめしたりしています。
外の音が聞こえやすい
タワーマンションは都心部に立地していることが多く、低層階は電車や車の音、人の声などが高層階よりも聞こえやすいです。
特に気になりやすいのは5階くらいまでで、10階くらいになるとほとんど気にならなくなります。
もちろん、二重ガラスになっているなど、防音対策は一般的なマンションよりもしっかりしていますが、それでも聞こえるものは聞こえます。
特に、下層部にテナントが入っている物件だと、より音や声がきになりやすいかと思います。
外から部屋を見られる
タワーマンションの低層階は、周囲にもマンションやビルがあるので、カーテンをしないと外から部屋を見られてしまいます。
高層階だとカーテンをせずに開放的な暮らしができるのですが、低層階では、普通のマンションとおなじようにカーテンは必須です。
何階以上なら外から部屋を見られないかは、周囲の建物にもよるので、周囲の建物の階数、また、オフィスビルなのかマンションなのか。などを確認しておきましょう。
マンション内のヒエラルキーが低い
タワーマンションは階数によってヒエラルキーが形成されており、「ママ友の間で壁を感じる」だとか、「エレベーターで低層階のボタンを押すのが恥ずかしい」といった声をときおり聞きます。特に女性が多いですね。
タワーマンション内の格差をテーマとした、「砂の塔~知りすぎた隣人~」なんていうドラマも放映されたくらいです。
そういったことが気になるタイプであれば、日々の生活にストレスを感じることになるので、低層階はおすすめできません。
売却、賃貸に出しづらい(リセールが悪い)
タワーマンションは、やはり低層階よりも高層階の方が人気です。
売却する時や、賃貸に出す時は、高層階の方が買い手、借り手が見つかりやすいです。大体20階以上に人気は集中します。
特に現時点での首都圏では、タワーマンションの高層階は売却すれば利益が出るという状況です。
短期間での売却、賃貸を考えているのであれば、高層階のほうがおすすめです。
管理費、修繕費は高層階と同じ
多くのタワーマンションは、低層階でも高層階でも管理費、修繕費の金額は同じです。
共用スペースは低層階でも高層階でも同じように使えるので仕方がないといえば仕方がないのですが、例えばエレベーターなど、低層階の人よりも高層階の人の方がよく使いますよね。
そういったところを考えると、すこし損した気分になったりします。
地震、水害時にトイレ逆流の恐れがある
マンションの低層階は、地震や水害で下水の流れに支障が生じた時に、上層階の人が流したトイレが逆流する恐れがあります。
特に、上層階に部屋がたくさんあり、高さがあって勢いの付きやすいタワマンでは、なおさらです。
便器に水を入れたゴミ袋で蓋をする。といった対策をしなければ、部屋が汚物で大変なことになってしまうこともあります。
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タワーマンションの低層階がおすすめの人
タワーマンション低層階に住むメリット、デメリットはお分かりいただけたでしょうか。
タワーマンションの低層階がおすすめの人は、以下のようなタイプの人です。
・眺望に興味がない人
・少しでも安く便利なマンションに住みたい人
・転売、賃貸に出さず、長く住むつもりの人
・マンション内のヒエラルキーを気にしない人
ざっくり言うと、眺望やヒエラルキーといった感覚的なものではなく、利便性などの「実利重視」の方に、タワーマンションの低層階がおすすめです。
実利重視の方にとっては、タワーマンションの低層階は、とても住み心地が良いものです。
私が担当したお客様や知人の範囲で知る限りでは、タワーマンションの低層階を購入した人の方が、高層階を購入した人よりも、あとから後悔した。ということが少ないと感じます。
高層階を購入する方は、タワーマンションでのキラキラした生活に夢を膨らませている人が多い一方、低層階を購入する人は比較的現実主義というか、堅実な人が多いからかな。と思います。
私の経験では、タワーマンションの低層階を購入して後悔した例として一番多いのは、マンション内でのヒエラルキーの部分です。
子供を持つと、どうしてもママ友同士の付き合いが出てきて、その中でマウンティング合戦みたいなものになってしまうのでしょう。
もちろん、マンションにもよるというか、付き合う人次第ではあるのでしょうが、こんなにストレスになるとは思わなかった。という人もいます。ママ友の付き合いというのは日常的なものですから、結構なストレスになってしまうようです。
逆に、DINKSなどでそれほど密な人付き合いをするつもりがない方にとっては、あまり気にすることでもないでしょう。
タワーマンションの、高層階のメリット、デメリットはこちらの記事で紹介しています。
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