開放感に魅力を感じてオープン外構にする人が増えてきていますが、プライバシーの問題などから、塀を後からつくってクローズ外構に変更するケースも時折見かけます。
このページでは、オープン外構からクローズ外構にする工事の費用、工期、注意点と、実際にクローズ外構にした人の声を紹介します。
オープン外構にして後悔している人、また、オープン外構にしようかクローズ外構にしようか迷っている人に読んでもらいたい記事です。
フルクローズ外構、セミクローズ外構
クローズ外構には、フルクローズ外構(狭義のクローズ外構)と、セミクローズ外構の2種類があります。
まずは、フルクローズ外構とセミクローズ外構の違いを説明します。
フルクローズ外構とは、敷地の周囲をしっかりと塀やフェンスで覆い、カーポートにも可動式の柵を設けるというものです。
セミクローズ外構とは、敷地の周囲すべてを塀やフェンスで覆うのではなく、ところどころ隙間を空けて植木を植えたりするなど、開放感も持ちつつ一定の防犯性も持たせたものです。
オープン外構からクローズ外構にする場合は、セミクローズ外構にすることが多いです。
開放感、防犯性、費用など、セミクローズ外構は、フルクローズ外構とオープン外構の中間的な性質を持っています。
厳重に防犯をしたいということではなく、敷地の境界をもう少しはっきりさせたい。という理由の場合は、セミクローズ外構で植木などをうまく利用したほうが圧迫感が出なくて良いかと思います。
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オープン外構からクローズ外構にする、工事費用、工期
オープン外構からクローズ外構にするための工事費用、工期はどれくらいかかるのでしょうか。
工事費用
オープン外構からクローズ外構にするための費用の目安を紹介します。
おおよそ50坪ほどの敷地の一般的な一戸建ての場合の金額の目安を紹介します。
一面のみの工事
家の前面のみがオープン外構になっていて、それをクローズ外構にする場合。
塀や門戸を建てる費用として、50万円~100万円が相場です。
フェンスのみで済ませるのであれば、20~30万円程度で済ませることもできますが、家の「顔」である前面部分を安普請のフェンスのみで済ませるケースは実際には少なく、ある程度見栄えの良い塀やフェンスを選択すると、たいてい50万円は超えてきます。
二面の工事
二面がオープン外構になっていて、二面とも塀で囲い、門戸をつける場合、相場は100万円を少し超える程度です。
一面のみ塀や門戸にして、もう一面は簡単なフェンスで済ませる場合、100万円以内で済ませることができるでしょう。
三面の工事
三面がオープン外構になっていて、全てクローズ外構にする場合。
前面のみを塀や門戸として、両側はフェンスで済ませるのであれば、100万円~150万円程度で収まります。
前面に塀や門戸をつくり、両側にも塀を建てる場合は、200万円を超えてくることが多いです。
工期
オープン外構からクローズ外構にする工事の工期は、基本的に塀やフェンスを造る部分の長さに比例します。
家の前面部分にちょっとしたフェンスを造るだけなら、1~2日で終わります。
家の前面部分に塀や門戸を造る場合、一週間程度でかかります。
三面ともに塀を造る工事が一番工期が長くなり、2週間くらいは見ておいたほうが良いでしょう。
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オープン外構からクローズ外構にする時の注意点
見積もりは複数社から取る
クローズ外構工事に限った話ではありませんが、工事の見積もりは複数社(3社以上)から取るようにしましょう。
業者によって倍以上違うこともザラです。
外構工事など、依頼する側は一生に何度もするものではないので、相場がわかりませんよね。
そこにつけこんで高い見積もりを出してくる業者は、必ずいます。
知り合いの工務店など、信頼できる業者がいない場合は、複数社からの相見積もりは必須です。
近隣への挨拶はしっかり
外構工事は、お隣さんとの境界部分などで工事をすることになります。
工事中は結構な音が出ますし、どうしても迷惑をかけてしまいます。
今後のご近所付き合いを円滑にするためにも、近隣への挨拶はしっかりと本人が行きましょう。
圧迫感に注意
オープン外構だと外から丸見えで嫌だったから、見えないように高い塀を建ててしまおう。ということで結構しっかりとした塀を造る人が結構います。
ただ、そういった人の中から、もう少し低くしておけばよかった。という声をちょくちょく聞きます。
オープン外構で後悔した反動からなのでしょうが、特に今まで開放感のあるオープン外構だったところから、しっかりしたクローズ外構にすると、思った以上に圧迫感、閉塞感を感じる。ということも多いので、塀の高さは低めに抑えておくことをおすすめします。
オープン外構からクローズ外構にした人の声
実際にオープン外構からクローズ外構にした人の声をいくつか紹介します。
20代 女性 Mさん
オープン外構の建売住宅を購入しました。建売住宅だったので購入時の選択肢はなかったのですが、
購入する時は、開放感があって良さそうじゃん。とか、庭を綺麗にして自慢できるようにしよう。とか色々と夢を膨らませていましたが、いざ住んでみると、開放感=プライバシーがないということですし、庭を綺麗に保つのは面倒だし。とオープン外構のデメリットばかり感じる結果になってしまいました。
工事に100万円くらいかかってしまい、それもローンを組んだので支払いがキツくなってしまいましたが、やっぱりプライバシーは確保されていた方が良いですね。
見積もりは4社から取ったのですが、一番安いところで80万円ほど、高いところで160万円ほどとかなりの差があったので、相見積もりは必ず取ったほうがいいと思います。
30代 男性 Iさん
我が家は角地にあり、オープン外構にしたところ、前の道を曲がる車のタイヤが頻繁に敷地内に入ってきてしまいました。
多少のことなら別に良いのですが、そのせいで地面にタイヤの跡が残ってしまい、掃除してもなかなかとれないので、クローズ外構にすることにしました。
できれば開放感は失いたくないので、ちょうど車のタイヤが乗り上げやすい角の部分にフェンスを設置して、あとの部分は隙間を開けて植え込みを入れる、セミクローズ外構にしました。
植え込みのおかげで殺風景にもならず、車が入ってくることもなくなったので、良かったと思っています。
30代 女性 Mさん
下着泥棒にあったことをきっかけに、オープン外構からクローズ外構に変更しました。
オープン外構自体は気に入っていたのですが、下着を盗まれるなんて気味が悪いですし、そういった不審者に目をつけられる家では不安なので、仕方なく工事することに。
オープンだった部分はしっかりと塀で覆い、門戸には鍵を付けて、簡単には入れないようにしました。
オープン外構だった頃と比べると見た目は全然違いますが、安全には代えられないので仕方がないですね。
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オープン外構で後悔する家の特徴
私の経験から、オープン外構にして後悔していて、クローズ外構にしたいという相談を受ける家の特徴を紹介すると・・・、
・家が角地にあり、車が敷地内に侵入してくる
・家が細い道に接していて、人や車が敷地内に侵入してくる
・家の前が幼稚園バスなどの集合場所になっていて、人のたまり場になっている
・子供が庭で遊ぶようになって、道路に出ていってしまうのが心配
・不審者に庭や洗濯物を覗かれるのが嫌
こういった理由でクローズ外構に変更したい。という相談が多いです。
こういった特徴を見て、我が家も当てはまるかな?と思った方は、とりあえず最初はオープン外構にするにしても、あとからクローズ外構に変更しやすいように設計しておくと、あとからクローズ外構に変更する時にかかる費用が安く抑えられます。
まとめ
オープン外構からクローズ外構にする工事は、費用さえ用意できればそれほど難しい工事ではありません。
オープン外構にしようか、クローズ外構にしようか迷っている人は、できるだけ後悔のないようにしたいですね。
こちらのページでは、オープン外構のメリット・デメリットや、オープン外構にして後悔した人、満足した人の声などを紹介しています。


費用的には、後からクローズ外構にするよりも、最初からするならしておいたほうが当然安いので、後悔のない判断ができると良いですね。
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