部屋の除湿や衣類の乾燥に、除湿機の購入を考えている人も多いのではないでしょうか。
除湿機にはいくつかの種類があり、また、メーカーによっても特徴があります。
このページでは、除湿機の種類や、後悔しやすいポイント、用途別・買ってはいけない除湿機や、各メーカーの特徴を紹介します。
除湿機選びで後悔しないための参考にしていただければと思います。
除湿機の種類、方式
除湿機には、コンプレッサー式、デシカント式、ハイブリッド式の3タイプがあります。
デシカント式
デシカント式は、デシカント素子というフィルターに水分を吸着させて除湿するタイプです。
デシカント式の除湿機は、ヒーターを利用するため発熱が大きい、電気代が高いといったデメリットがあります。
一方で、本体がコンパクト、価格が安い、温度が低いところでも除湿能力が下がりにくいというメリットがあります。
コンプレッサー式
コンプレッサー式は、エアコンのように空気を冷却し、結露を利用して除湿します。
エアコンと同じような仕組みですが、室内機と室外機が一体化しているようなものですから、デシカント式ほどではありませんが、室内の温度は上がっていきます。
電気代が安い、デシカント式に比べると部屋の温度が上がりにくい。というメリットがありますが、デシカント式に比べると本体が大きい、価格が高いというデメリットがあります。
ハイブリッド式
ハイブリッド式は、コンプレッサー式とデシカント式、両方の機能を持っており、使用環境によって最適な方法で除湿をすることができるものです。
性能は高いですが、サイズが大きい、価格が高いというデメリットがあります。
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除湿機で失敗したと、後悔することが多いポイント
除湿機選びで失敗した。と後悔することが多いポイントは、以下の3点です。
除湿機選びの後悔、失敗1:能力不足
除湿機選びで一番後悔が多いのは、能力不足だった。もう少し大きいものを買っておけば良かった。というものです。
除湿機の能力が不足していると、設定湿度を50%にして運転し続けても、65%から一向に下がらない。といったことが起こります。
後の項目で詳しく説明しますが、部屋全体を除湿したい場合は、部屋の畳数の2倍程度の適用畳数の商品を選ぶことをおすすめします。
除湿機選びの後悔、失敗2:電気代が高い
部屋を常に快適な湿度に保とう。と思って除湿機を24時間稼働させていると、電気代が思ったより高くなってしまった。という失敗も多いです。
長時間稼働させるつもりの時は、コンプレッサー式がおすすめです。
除湿機を稼働し続ける場合、機種にもよりますが、コンプレッサー式とデシカント式では電気代が1万円以上変わってくることもあります。本体価格はコンプレッサー式の方が高いですが、電気代を考えると数年で元が取れます。
除湿機選びの後悔、失敗3:部屋が暑くなる
こちらも後の項目でも紹介しますが、除湿機で湿度を下げて部屋の中を快適に・・・。と考えていたら、暑くて全然快適じゃない。というのは、除湿機あるあるです。
夏場に部屋で使うならデシカント式は絶対におすすめできませんし、コンプレッサー式でも部屋の温度は上がりますから、エアコンとの併用が前提となります。
用途別、買ってはいけない除湿機の特徴
こういった使い方をする人には、こういった除湿機を向いていない。という特徴を紹介します。
デシカント式の除湿機を買ってはいけない人
部屋全体を長時間一定の湿度に保って快適に過ごしたい。という人には、デシカント式の除湿機は向いていません。
浴室や脱衣所など、狭い空間で洗濯物を乾かしたい。という用途には良いですが、デシカント式は電気代が高いですし、室温が結構上がりますし、電気代が高いですから、コンプレッサー式がおすすめです。
適用畳数と同じくらいの除湿機
最近の住宅は、24時間換気設備の設置が義務化されており、1時間で部屋の空気の半分以上が入れ替わる換気設備が装備されています。
そのため、雨の日など、常に湿った外気が部屋の中に入ってきて、適用畳数と同じくらいの除湿機では、全然湿度が下がらない。ということが発生します。
たとえば、私はRC10畳の部屋用に、16畳用(除湿能力6.5L/日)の除湿機を買ったのですが、梅雨時や夏場の雨の日には湿度が65%程度までしか下がらず、結局大きなものを買い足すことになってしまいました。
23畳用のものを買った結果、問題なく除湿できています。
そのようなことになってしまうとお金がもったいないですから、部屋全体を除湿したい場合は、はじめから能力の高いもの、部屋の畳数の2倍程度の能力のものを購入することをおすすめします。
夏に湿度を下げて快適にしたい人
日本の夏は湿度が高いから過ごしにくい。ハワイなどは暑いけれど湿度が低いから快適。という話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
そういったイメージで、ジメジメした暑い日でも、除湿機を使って湿度を下げて、快適に過ごしたい。という理由で除湿機の購入を考えている人もいるかもしれません。
ただ、残念ながら除湿機はデシカント式でもコンプレッサー式でも部屋の温度自体が上がってしまいますから、湿度は下がっても部屋自体がもっと暑くなってしまい、結局エアコンを使うことになってしまいます。
ですから、湿度を下げて夏でも快適に・・・。と考えている人には、除湿機はおすすめできません。
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エアコンの方が、除湿能力は高い
部屋にエアコンがついているなら、除湿機よりもエアコンの方が除湿能力は高いです。
ただし、普及価格帯のエアコンの除湿機能は弱冷房運転と同じような仕組みであり、部屋の温度が下がります。
稼働させると部屋の温度が上がる除湿機とは逆の特性を持っています。
ですから、夏場など、湿度も温度も下げたい時は、エアコンを使うのが一番です。
逆に、秋~春まで、部屋の温度は下げたくない時は、除湿機を使うのがおすすめです。
ただし、再熱除湿機能がついているエアコンを設置しているなら、部屋の温度を上げることなく除湿することができるので、エアコンの除湿機能だけで十分です。
除湿機、各メーカーの特徴
除湿機の主なメーカーには、シャープ、パナソニック、三菱電機、トヨトミ、アイリスオーヤマがあります。
それぞれのメーカーの特徴を紹介します。
シャープの除湿機の特徴
シャープの除湿機の特徴は、プラズマクラスターが搭載されていることです。
コンパクトモデルはデシカント式、中間モデルはコンプレッサー式、上位モデルはハイブリッド式となっています。
パナソニックの除湿機の特徴
パナソニックの除湿機の特徴は、コンパクトなハイブリッド式があることです。
下位モデルはデシカント式、中上位モデルはハイブリッド式というラインナップです。
パナソニックの除湿機には、ナノイー、ナノイーXが搭載されています。
三菱電機の除湿機の特徴
三菱電機の除湿機の特徴は、エアコンにもついている、ムーブアイがついていることです。
センサーが乾き残りを見つけ、乾き残しのない乾燥ができます。
三菱電機の除湿機は、コンプレッサー式のみです。
コロナ、アイリスオーヤマの除湿機の特徴
コロナ、アイリスオーヤマの除湿機の特徴は、サーキュレーター付のモデルが用意されていることです。
パワフルに送風することで、短時間で衣類を乾かすことができます。
どちらも、プラズマクラスターやナノイーといった付加機能はなく、シャープやパナソニックの製品に比べると、価格が安めです。
衣類の乾燥に使い、部屋干しの臭いを残したくない場合は、サーキュレーター付で風量の強いものか、プラズマクラスターやナノイーといった、除菌、防臭効果を謳っている商品を選ぶと、臭いが残りにくいのでおすすめです。
プラズマクラスター、ナノイー、どっちが良いかまでは、個人的には違いは分かりませんでしたが、何も搭載されていないものと、これらの機能が搭載されているものとの比較だと、臭いが残りにくいということは実感できました。
それぞれの方式の特徴、各メーカーの特徴を把握して、後悔のない除湿機選びができると良いですね。
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不動産業界に携わり、マイホームの建設、実家のリフォームなどを経験しています。
これからマイホームを作ろうと考えている人、リフォームをしようと考えている人、移住やライフスタイルの悩みや迷いを解決することができるような情報を発信します。